フォーカサー (2004年10月8日 / 10月16日 / 10月29日)
シュミットカセグレインを使っていると、悩ましい状況に出会うことが
時々あります。

その一つは、口径が大きくなると、合焦しているように見える範囲が広く
なり、ピントの山をつかみにくくなることです。

私が使っている LX200GPS-30 では、そこを補うため、ミラーロック機構と
マイクロフォーカサーがついています。

この環境ですが・・・合焦ノブでほぼピントを合わせてミラーをロックし、
マイクロフォーカサーを使い始めると、急にピントの山がわかりにくくなる
のでした。

ミラーシフトなし、微細なピント合わせが可能との歌い文句ですが、実際に
使ってみると、便利であると同時に悩ましい機構です。

あれ?合焦ノブの周囲に変なものがついていますね・・・(苦笑)

その訳は・・・

こんな感じだと、リアセルとアイピースや他の機材ともがっちりと安定した
接続ができます。

ところが、マイクロフォーカサーは 2点でねじ止めの 2インチスリーブに
になっているため、この先に何かをくっつけると、固定が不安定になって
しまうのでした。

また、マイクロフォーカサーはシュミットカセグレインのバックフォーカス
を焦点が合う位置に調整して焦点を合わせる仕組みになっていますから、
眼視観望だけならともかく、写真撮影の時は、逆にピント位置がつかみ
にくくなります。

実際に試してみると、マイクロフォーカサーを使わず、合焦ノブの微調整が
できる方が、ピントの山もはっきりしていることに気付きます。
ミラーシフトは避けられませんが、それよりもピントの山がはっきりしている
方が、眼視でも写真撮影でも使いやすくなります。

しかし、惑星撮影の時は、合焦ノブに手を触れると振動も大きく、なかなか
大変です。眼視でも、合焦時の振動が少ない方が良いことに違いはありません。

そこで、合焦ノブを電動化するためのフォーカサーを入れてみました。

リモート操作で合焦ノブの調整を行ないます。これで、振動もなく、微細な
調整ができるようになります。動作速度はちょうど良い感じに調整できます。

また、接眼部に装着する機器(冷却 CCD 等)も安定した接続ができるように
なります。

今や、天体望遠鏡は、メーカーからの標準付属品だけでかなり便利になって
います。そして性能も良くなっています。一方、その性能を発揮させるには、
まだまだ、いろいろと細工が必要なのが現状、ということなのかもしれません。



このフォーカサーを使って、土星を撮影してみました。
思ったところで止まってくれず、かなり電気的な雑音も大きいですね。
標準のマイクロフォーカサーの方が、雑音もなく、安定しています。

残念ながら、この試みは失敗です。

やはりクレイフォード接眼部かな・・・

(2004/10/16 追記)



その後、標準のマイクロフォーカサーに入れ替えてテストしてみたの
ですが、駆動速度を最小にしても、何かピントが甘いのが気になりました。

倍率を上げてチェックしてみると、ピントの山で止まってくれないことに
気付きました。偶然、止まってくれることもありますが、これでは望遠鏡の
性能を活かせません。

結局、クレイフォード接眼部が良いという、ありきたりの結論に・・・(苦笑)

しかし、C9-1/4 に付けると、冷却 CCD 等の重い機材を使う場合、わずかに
接眼部がたわみます。ということは、少し無理があると言うことになります。

LX200GPS-30 の鏡筒くらいの強度があれば、快適に使えます。

強度に問題がある場合は、光軸のずれが生じ、高性能なフォーカサーも効果は
半減します。観望や撮影環境にとって、ずれが少なくなるようなピント合わせの
感覚を大切にする方が良さそうです。

電子制御で快適な天体観望を手軽に楽しめるこの頃ですが、最後の詰めとなると
手と眼の感覚が頼りとなるのが面白いところです。

(2004/10/29 追記)


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